神の家、キリストのからだ · スモールグループ

健全な教会, 第3課. 読む エペソ人への手紙 2:11-22. 家の温かさは求めても、家族としての責任を担いたくない

中心聖句:エペソ人への手紙 2:11-22

パウロはエペソの人々に宛てたこの箇所で、三つの情景を用いて同じことを語ります。**もはや異国人でも宿り人でもなく、神の家族であり、共に建てられて神のすまいとなる**のです。その転換点を示すのは、「敵意という隔ての中垣を取り除き」という一節の言葉です。**家族の土台は温かな雰囲気ではなく、キリストが十字架によって遠く離れていた人を近い者としてくださったことにあります。** そしてこの和解は、互いを受け入れ、重荷を担い、適切な境界を保つ関わりの中で、人に感じられるものとなっていきます。

はじめに

何年も教会に通っているのに、ずっと客のような人がいます。来て、座り、話を聞き、家へ帰ります。本当に困ったことが起きても、この教会の人に話そうとは思いません。

反対に、家族の温かさは強く求めても、家族としての責任をあまり引き受けたくない人もいます。 その人にとって家族とは、「受け入れてもらい、世話をしてもらい、覚えていてもらうこと」です。掃除、準備、譲り合い、責任を担うことは、「教会がすること」だと考えます。

この二つは、実は同じ問題の表と裏です。 どちらも、まだ自分をこの家の一員として受け止めていません。

エペソ人への手紙2章後半は、この問題を根本から語ります。

まず以前の状態を見てください。パウロは厳しい言葉で記します。

またその当時は、キリストを知らず、イスラエルの国籍がなく、約束されたいろいろの契約に縁がなく、この世の中で希望もなく神もない者であった。(エペソ2:12)

五つすべてが、「ない」状態です。 ここで語られるのは、当時の異邦人の状態です。神の契約の外にいて、本当に縁のない者でした。

そして転換が起こります。

ところが、あなたがたは、このように以前は遠く離れていたが、今ではキリスト・イエスにあって、キリストの血によって近いものとなったのである。(エペソ2:13)

「キリストの血によって」という言葉が、この箇所全体の要です。 続く数節で、パウロはキリストが成し遂げたことを、いくつもの動詞で語ります。

キリストはわたしたちの平和であって、二つのものを一つにし、敵意という隔ての中垣を取り除き、ご自分の肉によって(エペソ2:14)

キリストは「数々の規定から成っている戒めの律法を廃棄」し、「彼にあって、二つのものをひとりの新しい人に造りかえて平和をきたらせ」ました(エペソ2:15)。また「十字架によって、二つのものを一つのからだとして神と和解させ、敵意を十字架にかけて滅ぼしてしまった」のです(エペソ2:16)。

数えてみてください。私たちの平和となる、二つを一つにする、中垣を取り除く、律法を廃棄する、一人の新しい人に造りかえる、平和をもたらす、敵意を滅ぼす、一つのからだとする、神と和解させる。そのすべてをキリストが成し遂げ、私たちが成し遂げたものは一つもありません。 ユダヤ人と異邦人の間にあった最も深い隔たりは、双方がもっと交流することで解消したのではありません。その隔てが取り除かれたのです。

続いて三つの情景が語られます。

そこであなたがたは、もはや異国人でも宿り人でもなく、聖徒たちと同じ国籍の者であり、神の家族なのである。(エペソ2:19)

「異国人」と「宿り人」。 前者はこの国に属さない外来者、後者はその地に住んではいても、完全な市民権を持たない寄留者です。教会に「宿り人」のようにいる人は少なくありません。そこに住んではいても、自分の家ではありません。 パウロは、もうそうではないと言います。

二つ目は建物の情景です。「またあなたがたは、使徒たちや預言者たちという土台の上に建てられたものであって、キリスト・イエスご自身が隅のかしら石である。このキリストにあって、建物全体が組み合わされ、主にある聖なる宮に成長」します(エペソ2:20-21)。「建物全体が組み合わされ」とあります。石と石が互いにきちんと組み合わされなければなりません。 一つの石がどれほど整っていても、隣の石と合わなければ、壁を築くことはできません。

三つ目の情景は最後にあります。「そしてあなたがたも、主にあって共に建てられて、霊なる神のすまいとなるのである。」(エペソ2:22)ここで「あなたがた」と言われるのは複数です。 パウロは、多くの人が共に建てられ、一緒に神のすまいとなることを特に強調しています。⚠️ これは、聖霊が一人ひとりの信徒の内にも住まわれることを否定するものではありません。

ここから、自分にいくつかの具体的な問いを向けることができます。

第一に、私は神の家族であり、これはキリストがすでに与えてくださった身分です。 自分の感じ方や行いによって勝ち取るものではありません。さらに、無償で受けたこの身分は、今どのように自分の行動を変えているだろうかと尋ねることができます。 第二に、私とだれかの間に、まだ中垣があるでしょうか。 キリストはユダヤ人と異邦人の間の敵意を取り除かれました。私たちも、高ぶり、偏見、恐れによって再び隔たりを築いていないか省みる必要があります。⚠️ 支配や被害が関わる場合、安全のための境界は、この箇所が取り除くよう求めている中垣ではありません。 第三に、私は周りの人と「組み合わされ」ているでしょうか。 隣の石と組み合わされるために、自分の性格、やり方、歩調を調整したことがあるでしょうか。 第四に、私は温かさだけを求め、責任を避けていないでしょうか。 家族の用事は、だれかが担わなければなりません。

もう一つ、はっきりさせる必要があります。この箇所の順序を逆にしてはいけません。 パウロは、まず互いに愛し合うよう努力し、その結果一つの家族になると言っているのではありません。先に「キリストの血によって近いものとなった」ので、「神の家族」なのです。 私たちは、すでに受け入れられたから互いを受け入れます。互いを受け入れることで、自分の居場所を勝ち取るのではありません。

ですから、この課の結びはこうなります。キリストはご自身の血によって、遠く離れていた人を近い者としてくださいました。 キリストがすでに与えてくださったこの家の中で、私たちは互いに組み合わされることを学び、安全な境界を保ちながら家族としての責任を担います。

学びのポイント

1. 以前の状態には、五つの「ない」がありました。 当時の異邦人が神の契約の外にいた、現実の状態を語っています。

2. 「キリストの血によって」が、全体の要です。 転換を起こしたのは、人の側ではありません。

3. 14-16節で語られるのは、すべてキリストが成し遂げられたことです。 平和となる、中垣を取り除く、律法を廃棄する、一人の新しい人に造りかえる、敵意を滅ぼす、一つのからだとする、神と和解させることです。

4. 「異国人」と「宿り人」。 前者はこの国に属さない外来者、後者は住んではいても完全な市民権を持たない寄留者です。

5. 「建物全体が組み合わされ」。 石と石は、互いにきちんと組み合わされなければなりません。

6. 「共に建てられて、霊なる神のすまいとなる」。 ここで「あなたがた」は複数で、多くの人が一緒に建てられることを強調します。これは、聖霊が一人ひとりの信徒に住まわれることを否定しません。

7. 順序を逆にしてはいけません。 先に受け入れられたから、互いを受け入れます。愛し合うことで自分の居場所を勝ち取るのではありません。

分かち合い

オープニング(約10分)

はじめに一言(リーダーが読み上げます)

グループで話されたことを、外で言い広めることはしません。ただし、例外があります。現在進行中の被害、子どもや弱い立場にある人の安全、または今すぐ自分や他人を傷つける危険が関わる場合、リーダーは完全な秘密を約束できません。通常はまず本人とできる限り相談し、実際に助けられる人に必要な情報だけを伝えます。子どもや自分を守れない人が関わる場合、または差し迫った危険がある場合は、同意を得ることを前提とせず、状況に応じて牧師、資格のある専門家、地域の警察、救急・医療機関に連絡します。差し迫った危険があるときは、その場で助けを求め、本人を一人にしないでください。

ウォームアップ:人の家に客としているときと、自分の家にいるときでは、最も大きな違いは何ですか。(初めて来た方も話せます)

リーダーへのヒント:気楽に話し、笑いも起こるでしょう。よく出る答えは、自分の家なら自分で水を取り、片づけ、「ここは壊れているから直そう」と言うことです。この問いが後の分かち合いにつながります。

この課の振り返り(リーダーが読み上げます。予習していない人のために、約1分)

この課では、エペソ人への手紙2章11-22節を読みました。パウロは、以前、肉によれば異邦人だったことを覚えるようにと言います。当時はキリストを知らず、イスラエルの国籍がなく、約束された契約に縁がなく、この世で希望もなく神もない者でした。以前は遠く離れていましたが、今ではキリスト・イエスにあって、キリストの血によって近いものとなりました。キリストは私たちの平和であり、二つのものを一つにして、敵意という隔ての中垣を取り除きました。戒めの律法を廃棄し、二つのものを一人の新しい人に造りかえて平和をもたらし、十字架によって一つのからだとして神と和解させ、敵意を滅ぼされました。そして遠く離れた人にも、近くにいる人にも平和を宣べ伝えられました。私たち両方は、キリストによって一つの聖霊の中で、父のみもとに近づくことができます。私たちはもはや異国人でも宿り人でもなく、聖徒たちと同じ国籍の者であり、神の家族です。使徒たちや預言者たちという土台の上に建てられ、キリスト・イエスご自身が隅のかしら石です。建物全体がキリストにあって組み合わされ、主にある聖なる宮に成長し、私たちも共に建てられて、霊なる神のすまいとなります。今日は、神の家、キリストのからだについて、ともに分かち合います。

観察

1. 11-13節を読みます。12節には、どのような「ない」状態が挙げられていますか。13節の転換は、何によって起こりますか。

リーダーへのヒント:キリストを知らず、イスラエルの国籍がなく、約束されたいろいろの契約に縁がなく、希望もなく神もない状態です。転換は、「キリスト・イエスにあって、キリストの血によって」起こります。

2. 14-18節を読みます。キリストが成し遂げたことを、一つずつ見つけてください。

リーダーへのヒント:私たちの平和となる、二つを一つにする、敵意という隔ての中垣を取り除く、ご自分の肉によって戒めの律法を廃棄する、一人の新しい人に造りかえる、平和をもたらす、十字架によって敵意を滅ぼす、一つのからだとする、神と和解させる、平和を宣べ伝えることです。私たちが成し遂げたものは一つもないことに注目してください。

3. 19-22節を読みます。私たちは、もはや何ではありませんか。今は何ですか。ここでは、建築に関わるどのような表現が使われていますか。

リーダーへのヒント:もはや異国人でも宿り人でもなく、聖徒たちと同じ国籍の者であり、神の家族です。使徒たちや預言者たちという土台の上に建てられ、キリスト・イエスご自身が隅のかしら石であり、建物全体がキリストにあって組み合わされます。

解釈

4. 「宿り人」と「神の家族」の違いは、日常生活のどのような具体的なことに表れますか。

リーダーへのヒント:この課の中心となる問いです。十分に時間を取ってください。ウォームアップから続けて考えられます。客は片づけず、壊れたものを直そうともせず、率直な話もしません。自分は教会でどちらに近いか、尋ねることもできます。

5.(時間があれば)「建物全体が組み合わされ」ます。隣の石と組み合わされるために、私たちは何を調整する必要があるでしょうか。

リーダーへのヒント:性格、やり方、歩調、話し方などです。調整することは、自分をなくすことではありません。隅のかしら石はキリストであり、だれか個人に迎合するのではありません。

6. パウロは、まずキリストが成し遂げたことを語り、その後で私たちが一つの家族だと語ります。この順序を逆にすると、どうなるでしょうか。

リーダーへのヒント:互いに愛し合うことで、自分の居場所を勝ち取ろうとすることになります。できなければ去り、できれば高ぶります。私たちは、すでに受け入れられたから互いを受け入れるのだと明確にしてください。

適用

7. 教会で、どのようなときに居場所があると感じますか。どのようなときに、今も宿り人のように感じますか。どのような経験が、そう感じさせましたか。(具体的に話してください。初めて来た方も、今の気持ちを話せます)

リーダーへのヒント:まずリーダーが自分のことを話してください。だれの話も評価せず、仕事を割り当てないでください。ずっと客のように感じてきた人がいたら、すぐ勧めるのではなく、「いつごろからそう感じるようになりましたか」と一つ尋ねてください。

8. 今週、「家族だからこそすること」を一つ挙げるなら、何をしますか。

リーダーへのヒント:できるだけ具体的にしましょう。自分から一度片づける、壊れたものを一つ直す、自分の困りごとをここの兄弟姉妹に話す、隔たりのある人へ自分から連絡する、などです。次の行動リストも、これに沿って選びます。

祈りと実践

ともに祈る(約15分)

まず一人にエペソ2:13-14と2:19をゆっくり読んでもらい、三分間静まります。一人ひとりが、だれとの間にまだ中垣があるか、心の中で考えます。祈りたい人は、名前を出さずに一、二文で祈ってください。声に出さずに祈るのも祈りです。初めて来た方は、静かに聞いているだけでよく、祈ったり意思表示をしたりする必要はまったくありません。最後にリーダーがまとめ、教会が本当の家となるよう祈ります。祈りの課題はグループ内にとどめ、デリケートな内容はアプリにもグループチャットにも書きません。通常、継続して支える必要がある場合はまず本人の同意を得てから、必要なことを一、二文だけ非公開で記録します。ただし、子どもや自分を守れない人の安全、または今すぐ自分や他人を傷つける危険に関わる場合は、同意を前提とせず、直ちに地域の救急、警察、適切な保護機関へ連絡します。

次のように始めることができます(祈りの方向):

主イエスよ、私たちは以前、この世で希望もなく神もない者でした。しかし今はあなたにあって、あなたの血によって近い者とされました。敵意という隔ての中垣を取り除いてくださったことを感謝します。それを成し遂げたのはあなたであって、私たちではありません。私たちは、教会へ来て、座り、帰るだけの客のようになり、また自分で中垣を築くこともあります。どうか本当にこの家に住む者とし、ここで受け入れられる恵みを受けるとともに、家族としての責任も担わせてください。私たちをあなたにあって組み合わせ、共に建てて、聖霊によるあなたのすまいとしてください。あなたの御名によって祈ります。アーメン。

今週の行動リスト(約5分)

祈りの後、下から一つ選んで今週行ってください。一つで十分です。今すぐ選べなくてもかまいません。

記録も報告も必要ありません。よければ、次の集まりで話してください。できなかった場合は、どこで難しさを感じたかを祈りのうちに神へ持っていきましょう。

続けて話すなら

第一ペテロ2:4-10を扱う「生ける石で築かれる霊の家」の課、または第二コリント2:5-11を扱う「戒規は立ち返らせるため」の課を選ぶことができます。

リーダーガイド