小グループのリーダー:小さな群れを牧する, 第4課. 読む 使徒行伝 20:7-12. 次々とプログラムを加え、いつも時間を超え、祈りと本当の交わりが押し出される
中心聖句:使徒行伝 20:7-12
ルカは、翌日出発するパウロが夜中まで語ったことも、ユテコが窓から落ち、後に人々が生きかえった若者を連れ帰り、「ひとかたならず慰められた」ことも記しています。**この箇所は、すべての集会に同じ制限時間を定めるものでも、時間を延ばし続けることを正当化するものでもありません。** まず証ししているのは、危機の中で神が命と慰めを与えられたことです。そこから初めて、私たちは問うことができます。**この集まりの中心は何でしょうか。そこにいる人々は無理なく参加できているでしょうか。**
小グループの集まりが本来の姿からずれるとき、たいてい誰かに悪意があるわけではありません。よくあるずれ方は二つあります。
一つは、内容が増え続けることです。 賛美、アイスブレイク、分かち合い、聖書の学び、執り成しの祈り、連絡、お茶や軽食。どれもよいものですが、全部を詰め込むと、一つも深くできません。最も削られやすいのは、祈りと率直な交わりです。 終わりがはっきりしないからです。自分たちのグループがこの状態なら、意識してその時間を守る必要があります。 もう一つは、いつまでも終われないことです。 話が盛り上がり、時計を見るともう遅い時間です。リーダーは止めるのを惜しみ、ほかの人は帰ると言い出しにくくなります。車を運転する人、翌朝早く起きる人、家に子どもがいる人から先に、耐えられなくなります。
使徒行伝20章に記されたあの夜は、小グループを導く人がゆっくり読む価値のある箇所です。
まず、集まりの中心を見てください。
週の初めの日に、わたしたちがパンをさくために集まった時、パウロは翌日出発することにしていたので、しきりに人々と語り合い、夜中まで語りつづけた。(使徒 20:7)
ルカは、彼らがパンをさくために集まり、パウロが人々と語り合ったとはっきり書いています。 これは、その夜の集まりで大切だった内容を示します。⚠️ そのほかにどのような活動があったかは書かれていません。長い夜になった理由も記されています。「パウロは翌日出発することにしていた」のです。 明確な理由のある特別な夜であり、いつもの形ではありません。続いて、実際の環境も描かれます。「わたしたちが集まっていた屋上の間には、あかりがたくさんともしてあった」(使徒 20:8)。油皿が多ければ、室内はさらに暑くなり、煙も増えた可能性があります。⚠️ ただし、ルカはそれがユテコの眠気の原因だったとは述べていません。
そして、あの出来事が起こります。
ユテコという若者が窓に腰をかけていたところ、パウロの話がながながと続くので、ひどく眠けがさしてきて、とうとうぐっすり寝入ってしまい、三階から下に落ちた。抱き起してみたら、もう死んでいた。(使徒 20:9)
聖書がはっきり記していることは二つです。彼は窓に腰をかけ、ひどく眠くなって寝入ったことです。 ⚠️ 彼がその群れの中で疎外されていたとも、なぜ窓に座ったのかとも書かれていません。今日、この出来事から、リーダーが人の体調や事情に目を配るよう促すことはできます。ただし、それは適用であって、この箇所自体の意味ではありません。
パウロの反応は重要です。
そこでパウロは降りてきて、若者の上に身をかがめ、彼を抱きあげて、「騒ぐことはない。まだ命がある」と言った。(使徒 20:10)
パウロはすぐに語るのを止め、下へ行き、若者の上に身をかがめ、抱き上げました。 話は中断されましたが、パウロ自身がその人のもとへ行きました。⚠️ ほかの人々も一緒に助けたかどうかは記されていません。ルカは、若者を抱き起こすと死んでいたと書き、パウロは「まだ命がある」と言い、最後には「人々は生きかえった若者を連れかえり、ひとかたならず慰められた」(使徒 20:12)と記します。その間に起きたことについて、聖書は多くを説明していません。 私たちに見えるのは神のあわれみと、話をすぐ中断して一人の人のもとへ行ったリーダーの姿です。
その後パウロは再び上がり、パンをさいて食べ、明け方まで長く語り合いました(使徒 20:11)。ルカはパウロを批判しておらず、この夜を規則にもしていません。
⚠️ ですから、この箇所を用いて「集会は時間を超えてはいけない」と証明することも、「明け方まで話してもよい」と証明することもできません。 統一の制限時間を定める箇所でも、長引かせることを正当化する箇所でもないからです。本文の意味を装うことなく、そこから二つの問いを考えることはできます。
一、この集まりの中心は何か。 あの夜は、パンをさくことと、みことばを語り合うことが中心でした。コロサイ3:16は、教会の集まりの姿をさらに直接教えます。「キリストの言葉を、あなたがたのうちに豊かに宿らせなさい。そして、知恵をつくして互に教えまた訓戒し、詩とさんびと霊の歌とによって、感謝して心から神をほめたたえなさい。」キリストの言葉、互いに教え訓戒すること、神をほめたたえることが中心です。予定表に並ぶ項目自体が中心なのではありません。 二、そこにいる人々は無理なく参加できているか。 語る人の目には、熱心に聞く数人の顔がよく見えます。しかし、翌朝早く起きる人、子どもを連れている人、体調の悪い人がいても、本人はなかなか口にしません。
日常に当てはめると、四つのことができます。
一、始めるときに何時に終わるかを伝え、実際にその時間に終える。 伝えても守らなければ、次から誰も信じなくなります。 二、一つ減らす。 すべてを五分ずつ急ぐより、予定表から一つ削るほうがよいこともあります。祈りと率直な交わりの時間を、まず守ってください。 最も削られやすく、後から取り戻しにくいからです。 三、時間を延ばすなら皆の同意を得て、リーダーだけで決めない。 まず同意を尋ね、予定どおり帰る必要のある人は、理由を説明せず安心して帰れるとはっきり伝えます。 四、輪の端にいる人々へ目を向ける。 誰がずっと黙っているか、誰が時計を見ているか、誰が出口の近くに座っているか。話を最後まで終えることより、その人々を気にかけるほうが大切です。
この課の着地点は、中心が定まっていれば、予定を減らせることです。そして輪の端にいる人が見えれば、立ち止まれます。
1. ルカが明記しているのは、パンをさくことと語り合うことです。 その夜、ほかの活動があったかどうかは書かれていません。
2. 夜が長くなったのには理由がありました。 「パウロは翌日出発することにしていた」ためで、特別な夜であり、日常の形ではありません。
3. 「あかりがたくさんともしてあった」。 油皿が多ければ室内は暑くなり、煙も増えた可能性がありますが、それが眠気の原因だったとは書かれていません。
4. ユテコは窓に腰をかけ、ひどく眠くなって寝入りました。 彼が疎外されていたとも、なぜ窓に座ったのかとも記されていません。
5. パウロはすぐに語るのを止め、下へ行き、若者の上に身をかがめ、抱き上げました。 話は中断されましたが、パウロ自身がその人のもとへ行きました。
6. その間に何が起きたかを、聖書は詳しく説明していません。 ルカは若者が死んでいたと書き、最後には生きかえった若者が連れ帰られ、人々がひとかたならず慰められたと記します。
7. ルカはパウロを批判せず、この夜を規則にもしていません。 どちらか一方を証明するために用いてはいけません。
最初に確認すること(リーダーが読みます)
小グループで話したことを、外で言いふらしません。ただし、現在進行中の被害、子どもや弱い立場の人の安全、差し迫った自傷や他害の危険がある場合は例外です。リーダーは完全な秘密を約束できません。通常は、できる限り本人と相談し、実際に助けられる人に必要な情報だけを伝えます。子どもや自分を守れない人が関係する場合、または差し迫った危険がある場合は、同意を前提とせず、状況に応じて牧師、資格を持つ専門家、地域の警察、救急または医療機関へ連絡します。危険が差し迫っているときはその場で助けを求め、本人を一人にしないでください。
ウォームアップ:これまで参加した集まりや会議で、どのようなときに早く帰りたいと思いましたか。(初めて来た方も話せます)
リーダーへのヒント:気軽に話してください。笑いも起こるでしょう。「長すぎること」よりも、「あとどれくらい続くか分からないこと」を挙げる人が多いかもしれません。後の話し合いへの入口になります。
この課の振り返り(リーダーが読みます。予習していない人のために、約1分)
この課では、使徒行伝20章7節から12節を読みました。週の初めの日、彼らはパンをさくために集まりました。パウロは翌日出発することにしていたので、夜中まで人々と語り合いました。屋上の間には、あかりがたくさんともしてありました。ユテコという若者は窓に腰をかけていましたが、話が長く続くうちにぐっすり寝入り、三階から落ちました。抱き起こすと、もう死んでいました。パウロは下へ行き、若者の上に身をかがめて抱き上げ、「騒ぐことはない。まだ命がある」と言いました。その後また上がり、パンをさいて食べ、明け方まで語り合ってから出発しました。人々は生きかえった若者を連れ帰り、ひとかたならず慰められました。関連するコロサイ3章は、キリストの言葉を豊かに宿らせ、知恵をつくして互いに教え訓戒し、感謝して神をほめたたえるよう命じます。今日は、「集まりに中心を置き、時間を延ばしすぎない」ということについて一緒に考えます。
1. 7節から8節を読んでください。その夜、彼らが集まってしたことは何ですか。ルカはどのような理由を記していますか。環境について、ほかに何を書いていますか。
リーダーへのヒント:パンをさき、人々と語り合いました。理由は、パウロが翌日出発することにしていたからです。屋上の間には、あかりがたくさんともしてありました。
2. 9節を読んでください。若者はどこに座っていましたか。何が起こりましたか。
リーダーへのヒント:窓に腰をかけ、ひどく眠くなって寝入り、三階から落ちました。抱き起こすと、もう死んでいました。どこに座っていたかにも注目してください。
3. 10節から12節を読み、続いてコロサイ3:16を読んでください。パウロはどのような行動をしましたか。コロサイ3:16は、集まるときに何をするよう教えていますか。
リーダーへのヒント:パウロは下へ行き、若者の上に身をかがめ、抱き上げ、言葉をかけました。その後また上がり、パンをさいて食べ、長く語り合いました。コロサイ3:16は、キリストの言葉を豊かに宿らせ、互いに教え訓戒し、感謝して神をほめたたえるよう命じます。
4. ルカは、集まり、転落、パウロの行動、人々の慰めをどの順序で語っていますか。この箇所が明言していることと、後の時代の集会について規定していないことは何ですか。
リーダーへのヒント:この課の中心となる問いなので、十分な時間を取ります。まず物語を順に語ってもらい、結びが「生きかえった若者を連れかえり、ひとかたならず慰められた」であることに注目してください。聖書はすべての集会に同じ終了時間を定めていません。時間の決め方は、愛と秩序をもって行う牧会的な判断です。
5.(時間があれば)パウロはすぐに語るのを止め、下へ行き、若者を抱き上げました。この反応は何を示していますか。
リーダーへのヒント:進行より人が大切であり、パウロはほかの人に処理を任せませんでした。集まりの途中で体調が悪くなる人や、帰る必要のある人が出たとき、普段どう対応しているかも話せます。
6. コロサイ3:16に示されたことは、私たちの集まりにはっきり見えますか。どれが最も最後へ押しやられやすいでしょうか。
リーダーへのヒント:どれか一つが長いあいだほとんど見えないなら、皆で考える価値があります。すぐに変えようとせず、今日はまず現状をよく見てください。
7. 私たちの小グループに今ある各項目は、どのように集まりの中心に仕えていますか。重複しているもの、短くできるもの、なくせるものはありますか。(初めて来た方も、自分が感じたことを話せます)
リーダーへのヒント:皆で一緒に話してください。リーダーが自分で組んだ予定を守ろうとしすぎないでください。一つの基準は、それをなくしたとき、中心に必要な何かが欠けるかどうかです。
8. 私たちのグループは、今週から「何時に終えるか」を決めたほうがよいでしょうか。誰が時間を知らせますか。
リーダーへのヒント:皆で決めてください。時間を知らせる役割は、リーダー以外の人に頼むとよいでしょう。延長するときは先に一言尋ねること、帰る必要のある人が安心して帰れるようにすることも話し合えます。この後の行動リストも、その内容に沿って選びます。
まず一人が使徒20:9-10をゆっくり読み、続いてコロサイ3:16を読みます。2分間静かに過ごし、体調、家庭の事情、翌日の予定のために、集まりの中でもう少し余地を必要としている人がいないかを心の中で考えます。人にレッテルを貼らず、事情を伝えたり帰ったりできる余地を、私たちが進んで作れるよう神に願います。望む人は一言か二言祈ってください。声に出したくない人は静かに祈っても構いません。初めて来た方は静かに聞いているだけでよく、祈りや信仰の表明を求められることはありません。最後にリーダーが祈り、小グループの集まりに中心と余地の両方があるよう願います。祈りの課題は小グループの中に留め、個人的で繊細なことはAppやグループチャットに書きません。通常、後で支えるために記録する必要があるときは、まず本人の同意を得て、必要な一、二文だけを非公開で残します。ただし、子どもや自分を守れない人の安全に関わる場合、または自傷や他害の差し迫った危険がある場合は、同意を前提にせず、直ちに地域の救急、警察、または適切な保護機関へ連絡してください。
次のように祈り始めることができます(祈りの方向):
主よ。あの夜、若者は生きかえって連れ帰られ、人々はひとかたならず慰められました。私たちは予定を詰め込みすぎて、祈りと率直な交わりを最後へ押しやることがあります。また、熱心に聞く人々の顔ばかりを見て、すでに無理をしている人に気づかないことがあります。キリストの言葉を豊かに宿らせ、互いに教え、訓戒し、あなたをほめたたえる集まりにしてください。続けるときと止めるときを知り、約束を守りながら、互いの事情を思いやる知恵を与えてください。主イエスの御名によって祈ります。アーメン。
祈った後、下から一つ選び、今週行ってみましょう。一つで十分です。すぐに選べなくても構いません。
記録や報告は必要ありません。望むなら、次回の集まりで話すことができます。できなかったときは、難しかったことをそのまま祈りに持っていきましょう。
「沈黙する人、周縁にいる人に気づく」の課(エゼキエル 34:1-16)、または「安全で誠実な小グループを築く」の課(Ⅰテサロニケ 5:11-15)を選ぶことができます。