御顔の光をもって助けられる神 · スモールグループ

神の栄光, 第14課. 読む サムエル記上 7:3-12. 困難に遭うと、まず一人で耐えようとし、助けがあることを思い出せない

中心聖句:サムエル記上 7:3-12

イスラエルの人々がミヅパで罪を告白した時、ペリシテびとはその機会に攻めてきました。しかし今回は、まずサムエルに、「われわれの神、主に叫ぶことを、やめないでください」と求めました。神は答えられ、サムエルは一つの石を立て、「主は今に至るまでわれわれを助けられた」と言って「エベネゼル」と名づけました。詩篇も、「わが助けは、天と地を造られた主から来る」と語ります。神は御顔を向けて助けてくださる方であり、私たちが助けを求めても嫌がりません。

はじめに

困難に直面した時、多くの人が最初にするのは、自分で耐えることです。人に迷惑をかけたくない。もう持ちこたえられないと知られたくない。そもそも助けを求めるのが苦手です。家庭では親の病気や子どもの学費を背負い、職場では終わらない仕事を抱え、心の中では口に出せない不安に耐え続けます。長く耐えているうちに、祈りさえも「神様、もう少し自分で耐えられる力をください」となり、このことは最初から一人で背負わなくてもよかったのだとは、ほとんど考えません。

サムエル記上7章は、イスラエルの人々が長く低迷した後の出来事です。以前、彼らは「エベネゼル」で大敗し、契約の箱まで奪われました(サムエル記上 4:1-11)。箱が戻ってからはキリアテ・ヤリムに二十年間とどまり、その二十年の終わりに、イスラエルの全家は主を慕って嘆きました(サムエル記上 7:2)。その時にも民の間には、バアルとアシタロテが残っていました。サムエルが、一心に主へ立ち帰るよう呼びかけると、彼らは偶像を捨てました。

そこでイスラエルの人々はバアルとアシタロテを捨て去り、ただ主にのみ仕えた。(サムエル記上 7:4)

彼らはミヅパに集まり、水をくんで主の前に注ぎ、断食して、「われわれは主に対して罪を犯した」と言いました(サムエル記上 7:6)。ちょうどその時、ペリシテびとはイスラエルの人々が集まったと聞き、攻め上ってきます。罪を告白して立ち帰ったばかりなのに、敵が来たのです。イスラエルの人々は恐れました。しかし今回の反応は、以前と違っていました。

そしてイスラエルの人々はサムエルに言った、「われわれのため、われわれの神、主に叫ぶことを、やめないでください。そうすれば主がペリシテびとの手からわれわれを救い出されるでしょう」。(サムエル記上 7:8)

今回は契約の箱をお守りのように扱わず、自分たちだけで無理に突き進みもしません。まずサムエルに、自分たちのために主へ叫んでほしいと求めました。サムエルは乳を飲む小羊一頭をささげ、イスラエルのために叫び、「主はこれに答えられた」。その日、主は「大いなる雷をペリシテびとの上にとどろかせて、彼らを乱された」のです(サムエル記上 7:9-10)。イスラエルの人々もミヅパを出て追っていきました(サムエル記上 7:11)。その後、次の出来事がありました。

その時サムエルは一つの石をとってミヅパとエシャナの間にすえ、「主は今に至るまでわれわれを助けられた」と言って、その名をエベネゼルと名づけた。(サムエル記上 7:12)

「エベネゼル」とは「助けの石」という意味です。興味深いことに、この名は4章にもすでに登場します。そこはイスラエルが大敗し、契約の箱を奪われた場所でした。同じ名が、今度は助けを覚える石の名となりました。神は彼らの失敗した過去を消し去ったのではありません。彼らが立ち帰って助けを求めた所に、新しいしるしを立ててくださいました。

詩篇121篇は「都もうでの歌」で、一般に、巡礼者がエルサレムへ上る時に歌った詩と考えられています。

わたしは山にむかって目をあげる。わが助けは、どこから来るであろうか。(詩篇 121:1) わが助けは、天と地を造られた主から来る。(詩篇 121:2)

詩人は山に向かって目を上げ、助けはどこから来るのかと問います。この山から危険を連想したのか、シオンを思ったのか、それとも別の情景だったのか、聖書は語っていません。しかし答えは明確です。助けは、天と地を造られた主から来ます。「あなたを守る者はまどろむことがない」(詩篇 121:3)。私たちは疲れて眠りますが、神は眠りません。この詩は、「主はあなたを守って、すべての災を免れさせ」と語ります(詩篇 121:7)。これは、神を信じる人には悪いことが起こらないという意味ではなく、私たちの出入りも命も、いつも神の守りの中にあるということです。別の詩は、「神を待ち望め。わたしはなおわが助け、わが神なる主をほめたたえるであろう」と語ります(詩篇 42:5)。原文を直訳すると「御顔から来る救い」に近く、神の御顔、神の臨在から来る助けを指します。神は御顔を向けて顧み、恵みを施し、助けを求める人を冷たく押しのけることはありません。

新約聖書は、「御霊もまた同じように、弱いわたしたちを助けて下さる。なぜなら、わたしたちはどう祈ったらよいかわからないが、御霊みずから、言葉にあらわせない切なるうめきをもって、わたしたちのためにとりなして下さる」と語ります(ローマ人への手紙 8:26)。何をどう求めればよいか分からない時さえ、助けがあります。私たちがこのように神のもとへ行けるのは、大祭司であるイエスが私たちの弱さを思いやってくださるからです。イエスによって、私たちははばかることなく恵みの御座に近づき、「あわれみを受け、また、恵みにあずかって時機を得た助けを受ける」ことができます(ヘブル人への手紙 4:16)。神はしばしば、身近な人を通しても私たちを助けてくださいます。イスラエルの人々も、サムエルに自分たちのために叫んでほしいと頼みました。ですから、この課は二つのことへ私たちを招きます。一人で耐えてきたことを神にゆだねること、そして信頼できる人に話してみることです。助けを求めて口を開くことは、助けが本当に来ると信じることです。

学びのポイント

1. 二十年間の背景。 契約の箱がイスラエルへ戻った後、キリアテ・ヤリムに二十年間とどまりました。その二十年の終わりに、イスラエルの全家は主を慕って嘆きました(サムエル記上 7:2)。その後に、サムエルがバアルとアシタロテを捨てるよう呼びかけたことが記されています。

2. 4章との対照。 4章では、イスラエルの人々は敗戦後、契約の箱をお守りのように戦場へ運び込みましたが、大敗しました。7章では、まず偶像を捨て、罪を告白し、それからサムエルに、自分たちのために叫んでほしいと求めます。

3. 「エベネゼル」。 原語はאֶבֶן הָעֵזֶר(even ha'ezer)で、「助けの石」という意味です。4:1のエベネゼルと7:12の石は、同じ場所とは限りませんが、同じ名です。

4. 詩篇121篇。 表題は「都もうでの歌」です。一般に、巡礼者が祭りのためにエルサレムへ上る時に歌った詩と考えられています。

5. 「御顔の光をもって助けられる」。 詩篇42:5に由来する表現です。原文を直訳すると「御顔から来る救い」に近く、神の御顔、神の臨在から来る助け、すなわち神が御顔を向けて顧み、恵みを施してくださることを意味します。

分かち合い

オープニング(約10分)

初めに確認すること(リーダーが読み上げます)

グループで話したことは、外へ持ち出して言いふらしません。ただし、一つ例外があります。今起きている被害、子どもや弱い立場の人の安全、または誰かが今すぐ自分や他人を傷つける危険が関係する時、リーダーは完全に秘密にすると約束できません。通常は、できる限り本人と相談し、実際に助けられる人に必要な情報だけを伝えます。子どもや自分を守れない人が関係する時、または差し迫った危険がある時は、本人の同意を前提にせず、状況に応じて牧師、有資格の専門家、現地の公安・警察、救急または医療機関へ連絡します。差し迫った危険がある時はその場で助けを求め、本人を一人にしません。

ウォームアップ:何かあれば人に助けを求めるほうですか。それとも、自分一人で抱え込むほうですか。(初めて来た方も話せます)

リーダーへのヒント:気軽に尋ねます。多くの人が笑いながら、「抱え込むほうです」と認めるでしょう。この問いは、「一人で抱えなくてよい」という話への導入です。

この課の振り返り(リーダーが読み上げます。約1分。予習していない方のためです)

この課ではサムエル記上7章3-12節を読みます。サムエルはイスラエルの人々に一心に主へ立ち返るよう呼びかけ、彼らは偶像を捨て、ミヅパに集まり、断食して、「われわれは主に対して罪を犯した」と言いました。ペリシテびとはその機会に攻め上り、イスラエルの人々は恐れ、サムエルに、「われわれのため、われわれの神、主に叫ぶことを、やめないでください」と求めました。サムエルが燔祭をささげて叫ぶと、主は答え、大いなる雷をとどろかせて、ペリシテびとを乱されました。サムエルは一つの石を立て、「主は今に至るまでわれわれを助けられた」と言って、エベネゼルと名づけました。あわせて読む詩篇121篇は、「わたしは山にむかって目をあげる。わが助けは、どこから来るであろうか。わが助けは、天と地を造られた主から来る。あなたを守る者はまどろむことがない」と語ります。今日は一緒に、御顔の光をもって助けられる神について話し合います。

観察

1. 3-6節を読みます。サムエルはイスラエルの人々に、何をするよう求めましたか。彼らはどのように応じましたか。

リーダーへのヒント:一心に主へ立ち返り、ほかの神々を捨てるよう求めました。彼らはバアルとアシタロテを捨て、ミヅパに集まり、水を注ぎ、断食し、罪を告白しました。

2. 7-11節を読みます。ペリシテびとが攻めてきた時、イスラエルの人々はどうしましたか。サムエルに何を求めましたか。その結果はどうなりましたか。

リーダーへのヒント:彼らは恐れ、サムエルに、やめずに主へ叫んでほしいと求めました。サムエルが燔祭をささげて叫ぶと、主は答え、大いなる雷をとどろかせてペリシテびとを乱されました。

3. 12節を読み、続いて詩篇121:1-3を読みます。サムエルが立てた石は何と呼ばれましたか。彼は何と言いましたか。詩人は、自分の助けがどこから来ると語りますか。

リーダーへのヒント:エベネゼルです。「主は今に至るまでわれわれを助けられた」と言いました。助けは天と地を造られた主から来ます。守る方はまどろみません。

解釈

4. イスラエルの人々は恐れた時、まずサムエルに、やめずに主へ叫んでほしいと求めました。私たちは困難に遭うと、最初にどうすることが多いでしょうか。なぜ「自分一人で抱え込む」ことが、これほど多いのでしょうか。

リーダーへのヒント:この課の中心となる問いです。十分に時間を取ります。人に迷惑をかけたくない、低く見られたくない、求めても無駄だと思うことなどがあります。自分一人で抱え込む場合と、神にゆだね、人にも共に負ってもらう場合には、どのような違いがあるか尋ねてもよいでしょう。

5.(時間があれば扱う問い)「エベネゼル」という名は4章にも登場し、そこはイスラエルが大敗した場所でした。同じ名が、後には助けを覚える石の名になったことから、何を教えられますか。

リーダーへのヒント:失敗の過去が消されたわけではありません。神は、人が立ち帰って助けを求めた場所に、新しいしるしを立ててくださいました。

6. 詩篇121:7は、神が「あなたを守って、すべての災を免れさせ」ると語ります。この言葉を、「神を信じる人には悪いことが起こらない」という意味にしないためには、どう理解すればよいでしょうか。

リーダーへのヒント:私たちの出入りも命も、いつも神の守りの中にあります。困難な時にも、神は共にいて助けてくださいます。ローマ人への手紙8:26を取り上げてもよいでしょう。どう祈ればよいか分からない時にも、御霊が助けてくださいます。

適用

7. 振り返ると、あなたの人生にも「エベネゼル」と呼べるものがありますか。「主は今に至るまでわれわれを助けられた」と言える出来事はありますか。(初めて来た方は、助けてもらった経験について話してもかまいません)

リーダーへのヒント:リーダーがまず自分の例を話します。大きな出来事でなくてかまいません。具体的に話すほどよいでしょう。

8. 今週、一人で抱え続けてきた一つのことを神のもとへ持って行き、信頼できる人にも話してみたいと思いますか。

リーダーへのヒント:具体的な行動へ導きます。グループの兄弟姉妹一人に話して祈ってもらう、または実際に手を貸してもらいます。続く行動リストも、この答えにつなげます。

祈りと実践

ともに祈る(約15分)

まず一人のメンバーにサムエル記上7:8-12をゆっくり読み、続いて詩篇121篇を読んでもらいます。皆で二分間静まります。それぞれが心の中で、一人で抱えてきた一つのことを神にゆだねます。希望する人は、祈ってほしいことを一つ話し、ほかの人がその人のために一言か二言祈ります。声に出したくない人にとっては、静かに祈ることも祈りです。初めて来た方は静かに聞いているだけでよく、祈ることも信仰の立場を表明することもまったく求めません。最後にリーダーがまとめ、疲れ切るまで頑張っているグループの人々のために祈ります。祈りの課題はグループの中にとどめ、敏感なことはアプリにもグループチャットにも書きません。通常、継続して支える時は、まず本人の同意を得てから、必要な一言か二言だけを個人的に記録します。子どもや自分を守れない人の安全、または今すぐ自分や他人を傷つける危険が関係する時は、同意を前提にせず、直ちに現地の救急、公安・警察、または適切な保護機関へ連絡します。

次のように始めてもよいでしょう(祈りの方向):

天と地を造られた主よ、私たちの助けはあなたから来ます。私たちは一人で抱え込むことに慣れ、祈りでさえ、もう少し自力で耐えられるようにと願うだけになることを認めます。御顔を向けて助けてくださり、まどろむことなく私たちを守られることを感謝します。イエスによって恵みの御座への道を開き、どう祈ればよいか分からない時にも、御霊が私たちのためにとりなしてくださることを感謝します。振り返れば、今に至るまで、あなたは私たちを助けてくださいました。助けを求めて口を開く勇気を与え、私たちも人の助けとなれるようにしてください。イエスの御名によって祈ります。アーメン。

今週の行動リスト(約5分)

祈った後、一人ひとりが下の中から一つを選び、今週行います。一つで十分です。すぐに選べなくてもかまいません。

記録も報告も要りません。よければ次の集まりで話してもかまいません。できなかった時は、何が妨げになったかを祈りの中で主に持っていきましょう。

続けて話したいなら

イザヤ40:1-11を扱う「慰め、強めてくださる神」の課、または詩篇34篇を扱う「神を求める者に報いてくださる神」の課を選べます。

リーダーガイド